杮葺(こけらぶき)とは、日本古来の伝統屋根工法の1つで、使用材料は椹(さわら)・杉・栗などの大径木を輪切りにした赤身材から、柾目の薄板を小割にしたもので、その工程のほとんどを専用の包丁を使い「枌割(そぎわり)」と呼ばれる手法で整形されていきます。
「機械割」と比べ「枌割」で整形された板は繊維が潰れる事なく整形される為、耐水性が格段に上がります。
杮葺の板の厚みは1分(3mm)が一般的ですが、厚みが2分(6mm)以上になると「木賊葺(とくさぶき)」、厚みが5分(1.5cm)以上になると「挧葺(とちぶき)」と名称が変わったりします。
杮葺きは葺き足1寸(3cm)間隔で葺き重ねていき、竹釘と呼ばれる専用の釘で留めて葺き上げていきます。
屋根を葺くと板が重なり、その目と目の間の少しの隙間が屋根裏の通気を促し、木材の耐久性を高めます。
檜皮葺と同じく入念に施工された仕上がりは優雅で繊細な上品さが漂います。
杮葺きが使用されている代表的な建造物は
金閣寺、桂離宮、室生寺など。
国指定の重要文化財だけでも350棟以上に使用されています。
亀井社寺工芸では、材料調達など杮葺き工事を一貫して自社で行っています。
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